テマリブログ

てまり窯の作業日報など

珪酸ソーダ

午前中、珪酸ソーダを加えながら処理土の攪拌をしていて、ふと思った。
「今使っている和光純薬工業の珪酸ナトリウム溶液より安い珪酸ソーダって無いのか?」
和光純薬工業社製の珪酸ナトリウム溶液*1は、試験研究用なので、純度が高く、割高なのかもしれないから、純度が低くて安い珪酸ソーダがないか、お昼休みにネットで調べた。
富士化学株式会社のサイトを先ず読んでみた。

珪酸ソーダは一般にNa2O・nSiO2・mH2Oの分子式で表され、係数n即ちSiO2・Na2Oの分子比がモル比と呼ばれ、SiO2及びNa2Oの成分の重量比とモル比の関係は次の式で示されます。
モル比n=(SiO2重量%/Na2O重量%)×1.032
珪酸ソーダの物性と用途はモル比によって異なり、現在n=0.5〜4.0の範囲で生産されています。n<1のものは、結晶性珪酸ソーダと呼ばれ、n≧1のものは、非結晶性でモル比を連続的に変化させることが可能で、水溶液あるいは粉末品として市販されています。一般に水ガラスや珪酸ソーダと呼ばれているものは水溶液のものです。
図は、Na2O-SiO2-H2Oの三成分系の等温断面です。

写真の三角図の領域で工業用珪酸ソーダが生産されている領域は「5」で結構狭い。珪酸ソーダに号数があることを知らなかった。JIS規格表・K1408の項目を見ると種類に1号、2号、3号とメタ珪酸ナトリウムの1種、2種とある。三興コロイド化学株式会社のサイトでは、一号、二号、三号の違いを、n=2,n=2.5,n=3で分類している。

陶芸ショップ.コムというサイトで、今使っている和光の珪酸ソーダ(500g)が「二号」で販売されていた。販売価格は税込み2048円だ。益子の明智鉱業では、1400円くらいだったので、2048円は高めだ。因みに一号は1kgで税込み1050円だ。モル比は一号も二号もそんなに違いがないのに何故? しかも、一号は30kgで税込み4515円と格安だ。1kgで1050円なら、30kgで31500円でもいい筈。水溶液だから、水でかなり薄めているのか? そういえば、和光の珪酸ソーダの粘度は高く、ジョイフル本田で売っていた珪酸ソーダは、安いけど粘度が低かったのは、加えた水の量が多めのせいなのか?

未だよく分からないこと

  • 粘土の解膠剤としては、何号の珪酸ソーダが有利なのか。
  • ボーメ度は、どの状態(m=?)で量るのか。(水がどの位加わった水溶液なのか)

*1:Mol ratio(SiO2/Na2O)=2.06〜2.31