テマリブログ

てまり窯の作業日報など

きな子と志願兵

今日は、家族で「きな子」という見習い警察犬の映画と、NHKドラマ「15歳の志願兵」を観て、不覚にも娘らの前で大泣きしてしまった。
出兵していった15歳の君の最後の日記の言葉「考えることをやめてしまったことは、間違いだった。」見送った親友の君の言葉「学問がなかったのは、大人や国の方」は、実に重い。
「どんな事があっても、相手を信じぬけ」という警察犬訓練士の言葉。どんな時代でも、自分の意に背くことなく生きることは、しんどい。戦時下という、狂気の時代なら、不可能に近い。
警察犬には向かない「きな子」と、兵士には向いていない心優しい文学青年が、だぶって見えた。
過激な軍国主義者の強圧的な雰囲気によって、人間の良心の声など、あっという間にかき消され、戦争へと追い込まれる怖さ。共同体の幻想から、外れる考え方を、暴力的に排除される怖さ。