テマリブログ

てまり窯の作業日報など

ボーメ度と釉厚

深岩石の釉薬の濃さを、水を加えながら調整し、一回り小さいバケツに移した。大谷石の釉薬とほぼ釉厚が同じになるようにして、ボーメ度を測った。すると、予想に反して、大谷石の釉薬のボーメ度を「12」も下回った。これは、面白い! 熟成が足りないせいもあるのか? 半年、一年と時間が経つと、どう変化していくのか楽しみだ。熟成後も同じだったら、原料の違いによる「差」ということになる。
そもそも、ボーメ計は、塩など「水溶液」の比重を測定するもの。そのボーメ計で、水と固体の混合液体の比重を計ろうとしていること自体が間違っているのかもしれない。ただ、同じ原料を使った釉薬のおおよその「濃さ」を数値化することには意味がある。釉厚は、釉薬の濃さや、掛け方、素焼きの温度、素焼き素地の温度、釉薬の温度、釉薬の粘度など、多くのファクターで変化し、とても数値化出来ないが、もっとも影響のあると考えられる「釉薬の濃さ」をある程度固定出来れば、安定することは確かだ。