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てまり窯の作業日報など

レオロジー

昨日、釉薬の濃さについて書いたら、sowakaさんから、コメントを頂き、レオロジーという言葉に興味を持ちました。
社)日本レオロジー学会なる社団法人のサイトがあり、そこに「レオロジーとは」という文言が載っていますので、興味のある方は、ご覧下さい。

レオロジー(Rheology)とは、物質の流動と変形を取り扱う近代科学の一分野であります。対象とする物質は問わず、弾性論、塑性論、流体力学等で取り扱うには複雑すぎる物質や、現象が研究対象になります。レオロジーの目的は、物質の複雑な力学挙動を分子論的、構造 論的に解明すること、及びそれらの成果を工業に応用し技術の革新や、製品の性能の向上に役立てることであります。工業材料のレオロジー挙動が、実際の作業工程において重要な役割を演じることは多く、プラスチック、繊維、ゴム、パルプ、油脂、接着剤、セラミック、薬品、金属材料など、レオロジーが関与する工業分野は広がっております。最近では、自動車、電気、航空機工業などの、材料のユーザーや、石油、石炭の採掘関係などにおいても、レオロジーの役割が大きく重要になってきています。

レオロジーなんてこわくない」という上田隆宣氏のサイトも興味深いです。

おそらく、陶芸の釉薬のような水と石粉の混合流体も粉体レオロジー(Granular rheology)の対象になると思われる。

大谷石の釉薬に限らないかもしれないが、少なくとも、この釉薬は、攪拌を始めると、急激に粘度が下がり、攪拌を止めると、時間の経過と共に粘度が上昇する現象、チキソトロピー(Thixiotropy)が認められる。粘土の泥しょうも同じような挙動をする。ゲル状ドロドロの粘土泥に珪酸ナトリウムを少量混合するだけで、劇的に粘度が下がるのも不思議で面白い現象だ。

粘性流体である釉薬の「何」が分かれば、釉厚をコントロール出来るだろうか。原料によって変わる釉薬の性質に対処するためにも、レオロジーを学んでみたい。