テマリブログ

てまり窯の作業日報など

ID

素焼きをしながら、朝日新聞をなにげなく読んでいたら、6面に「反進化論台頭、米市民に亀裂」という見出しに引きつけられました。
新聞のキーワードをかいつまんで書き出して見ますと・・・

ID(インテリジェント・デザイン)とは、多様で精密な世界の生物の誕生には、何らかの知的計画がかかわったという考え方。科学者の多くは、実証出来ない領域に説明をゆだねているとして、「神とは言わない創造説」だと警戒する。進化論と創造説は、米国の教育現場でぶつかってきたが、87年に最高裁が公立学校で創造説を教えることに違憲判決を出し、創造説は教室に入り込めなくなった。IDは英国の神学者が19世紀初頭に提唱したというが、米国で注目されたのは、この頃からとされる。
朝日新聞より

米国の最高裁の判決は、極めて妥当だと思います。キリスト教の旧約聖書創世記に基づいた創造説は、明らかに宗教だからです。どうやっても実証できない領域のことを信じる、信じないは自由だと思いますが、それがあたかも事実のように教えるのは、やはり行き過ぎだと思います。
人間が認知出来る範囲で、こういう「事実」があるということを教えることが、公教育ではないでしょうか。その事実をどう受け取るかは、各人の自由だと思いますが・・・。
単純な有機物が、気の遠くなるような時間を経て、非常に複雑な現在の生物が存在することは、本当に不思議です。最近のDNAの研究で、チンパンジーのDNAと人間のDNAには、ほとんど違いがないということが分かって、ウォーレスやダーウィンの進化論的考え方は、無理無く受け入れられます。人間も、他の生物と基本的になんら変わらないということですね。